今日は、自分自身が初心に還るきっかけにと
11年前のホームページで綴っていたお宿日記の中から。
当館の名刺の裏で少し空白になっているところには
筆字で繊細におおらかに「余情残心」という言葉が薄いグレーの色で書いてあります。
この言葉がお茶の世界からきていることとその意味について最近知ることがありました。
文字通りに「お客様の心に残ること」と思っていたのですが
本来の意味はそれだけではなく
“お茶をたてた亭主が、お客様が帰ったあとその日のお茶事について
もうちょっとあそこをああすれば良かったなあなどと、
お客様が帰られたあとでもなおかつお客様の満足について考えていること”
それを「余情残心」というらしいのです。
恥ずかしながら最近そのことを知り、考えれば考えるほど
深い意味が根底にあるこの言葉に、少ししんみりと考えてしまいました。
おもてなしの世界、仕事というのは、本当に深いもので。
そして遣り甲斐もあることなのだと、そんなことを思いました。
自分の中にあった「余情残心」をこれからはもう少し肯定していこうと、思いました。
・・・手抜きの投稿ではないのですよ。笑。
2005年11月のものでしたが、ふと読み返してみて
実家に帰って2年目の冬でとにもかくにも色々なことが無我夢中だったなと。
ええこと書いてるやん、と。今の自分に喝を入れてみました。
それにしても深い言葉です。大切にしていきたいと思います。